さぶ・・・山本周五郎氏の生誕記念日に寄せて

日常

2021年173日目の実践読書術は、著者の生誕記念日ということで、コチラの文庫本を再読

『さぶ』 山本周五郎 著 新潮文庫

 

珍しく小説を手に採りました

が、手元にある唯一の著者の作品です

心をしずめて息を吸う
心をしずめて自分の運不運をよく考える
おれは考えている、このところずっと考えている

そういう褒めかたもあるのか
粋なもんじゃないの
大丈夫だよ、心配することはないよ

この世のなかに生きていくための一番大切なよりどころ
人間が人間を養うなんて、とんでもない思いあがり
にんげん生きているうちは、知らねえまに世間へ借りや貸しのできるもんだ

生まれつきの能をもっている人間でも、自分ひとりだけじゃ何にもできやしない

誰もが授かっている各々の能

それをいかしきることが人生のテーマなのかもしれません
それにしても、この物語は救いようがない
けれども、そこに希望を見出す主人公
いまだに「さぶ」というタイトルが適切なのか違和感を覚えますが、このままでいいのでしょうね
40年近く前、古本屋に鎮座する同じタイトルのマニア雑誌が怖ろしくて仕方ありませんでした・・・その印象が強いのかしら・・・

今朝の大拙の言葉は、
十二時を使う②
というものでした
大拙は
内面的に充実していれば愚問が出る余地はない
と説いています

今朝のアイテムの主人公栄二は、与えられた過酷な試練を内面の充実に活かしたとも言えそうです

残りの人生6,842日目の本日の色は、「夏虫色なつむしいろ」だそうです
玉虫色とも称される深く渋い緑色
清少納言枕草子
夏むしの色したるも涼しげなり
と認めているようです

本日も涼しげに爽やかに、それでいて

深く心をしずめて考える時間

を確保したいものですね

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今回もお役に立てれば幸いです

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